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企業間取引において、売掛金の入金を待たずに資金を確保する手段として、売掛債権買取サービスが注目されています。しかし、「法的な手続きが複雑なのでは?」「取引先に知られてしまうのでは?」といった不安から、利用をためらう経営者の方も少なくありません。
実は、2005年に整備された「債権譲渡登記制度」により、売掛債権買取サービスは以前よりも格段に利用しやすくなりました。本記事では、この制度の仕組みと、利用時に知っておくべきポイントをわかりやすく解説します。
売掛債権買取サービスを利用する際、最も重要なのが「第三者対抗要件」です。これは、「この債権は正式に譲渡されたものです」と第三者に主張できる法的な根拠のことを指します。
2005年以前、民法では債権譲渡の対抗要件として以下の2つの方法しか認められていませんでした。
民法第467条は、債権を譲渡した場合には、その債権の譲受人が債務者に対して自分が債権者であることを主張するためには、譲渡人から債務者に対して債権譲渡の事実を通知するか、債務者の承諾を得なければならないこととしています。
(出典:法務省「第1債権譲渡登記制度とは?」)
https://www.moj.go.jp/MINJI/saikenjouto-01.html
こうした状況を改善するため、2005年10月に「債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律の一部を改正する法律」が施行されました。この法改正により創設されたのが「債権譲渡登記制度」です。
債権譲渡登記制度は、法人がする金銭債権の譲渡や金銭債権を目的とする質権の設定について、簡便に債務者以外の第三者に対する対抗要件を備えるための制度です。
(出典:法務省「第1債権譲渡登記制度とは?」)
https://www.moj.go.jp/MINJI/saikenjouto-01.html
つまり、法務局に登記を行うことで、売掛先企業への通知や承諾を得ることなく、第三者対抗要件を満たすことができるようになったのです。

債権譲渡登記制度では、東京法務局に設置された「債権譲渡登記ファイル」に以下の情報が記録されます。
登記の効力は5年間有効で、必要に応じて更新することができます。
債権譲渡登記ファイルに記録することにより、当該債権の債務者以外の第三者について、民法第467条の規定による確定日付のある証書による通知があったものとみなされ、第三者対抗要件が具備されます。
(出典:法務省「第1債権譲渡登記制度とは?」)
https://www.moj.go.jp/MINJI/saikenjouto-01.html
最大のメリットは、売掛先企業に知られることなく売掛債権を資金化できる点です。取引関係に影響を与えず、必要なタイミングで柔軟に資金を確保できるようになりました。
登記により債権譲渡が公示されるため、同じ債権が複数の相手に譲渡される「二重譲渡」のリスクを防ぐことができます。買取会社にとっても安心して取引ができる環境が整いました。
従来の方法では、売掛先企業ごとに通知や承諾を得る必要がありましたが、登記であれば一括して複数の債権を対象にすることも可能です。
この制度により、中小企業にとって売掛債権買取サービスがより身近な資金調達手段となりました。中小企業庁も「売掛債権の利活用促進」の一環として、この制度を推進しています。
売掛債権買取サービスを利用する際、債権譲渡登記は必須ではありません。利用者の状況やニーズに応じて、以下の3つの選択肢から選ぶことができます。

多くの場合、登記なしの2社間取引で問題ありませんが、以下のようなケースでは登記が求められることがあります。
登記の有無については、買取会社と相談しながら決定することができます。
債権譲渡登記は、譲渡された債権が真実に存在することや真実に譲渡がされたことまでを公示・証明するものではありません。
(出典:法務省 債権譲渡登記制度のご案内)
https://www.moj.go.jp/content/001356471.pdf
債権譲渡登記制度は、売掛債権買取サービスを利用する企業にとって「手続きを増やした」のではなく、「選択肢を増やした」制度です。
登記をすることもできるし、しなくても利用できる。この柔軟性こそが、2005年以降、売掛債権買取サービスが中小企業の資金調達手段として急速に普及した理由の一つです。
実際、中小企業庁を中心に国を挙げて売掛債権の利活用が推進されており、今後もさらに利用しやすい環境が整っていくことが期待されます。
REARTH TOKYO(リアース東京)では、お客様の状況に応じて最適な売掛債権買取サービスをご提案しています。登記が必要かどうか、どのような手続きが最適かといった判断も、担当者がお客様の状況を踏まえて適切に行いますので、複雑な手続きについて悩む必要はなく、丁寧に対応いたします。
「法的な手続きが不安」「どの方法が自社に合っているかわからない」といったご相談も、お気軽にお問い合わせください。スピーディーかつ誠実に、あなたの事業を支える最適なプランをご提案いたします。
※本記事の内容は2026年1月時点の情報に基づいています。法令や制度は改正される可能性がありますので、実際のご利用時には最新の情報をご確認ください。
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